「Learn or Die 死ぬ気で学べ」が最高なので読んでほしい

 この本が最高なので読んでほしい。

この本の良さを伝えるため、良かった一部を引用します。

 

 

当時、考えていたことはこうだ。IoTの世界──機械が生み出すデータについては、まだ誰も覇権を握っていない。ウェブ上のデータについては、もはやGoogleに勝つことはできない。だが、機械──たとえば工場の中や監視カメラについては、まだまだ活用されておらず、ビジネスをしようという人たちはいなかった。

 

我々は、パソコンが普及した理由の一つは「デバイスの抽象化」にあったという仮説を立てている。パソコンはOSと組み合わせて様々なデバイスを抽象化することで、一度書いたプログラムを別のコンピュータで同じように動かすことができるようになった。それによってエコシステムが拡大し、爆発的にシェアを伸ばしていった。

 

教えてもらうだけではなく、人と議論をして分野間を繫ぐことは、かなり本質的だと思う。これからはチームとして自立しつつ協調できないと技術者としての先はない。  

 

自分が「面白い」と思えることに、もっと敏感になるべきだと考えた。人生は有限だ。「面白い」と思えることにフォーカスしないと、最大の成果は出せない。考え方がガラッと変わったような気がする。それまでは組織が安定して、皆が互いにいがみ合うことなく、そこそこ楽しければいいよねと思っていた。今考えると保守的だった。

 

ソニーからPFIに参加してくれた長谷川から「西川さんって全然怒らないよね。優しいよね」と言われた。それは良いことなのだろうか。要は「つまんない」ということなのかもしれない。そう思った。

 

久夛良木健さんに初めて会ったときのことだ。いきなり怒られた。 「こんなもんチマチマやりやがって、お前たちはもうダメだ! お前らは全然妄想していない。5年後、 10 年後に何をしたいのかちゃんと考えろ!」と。  初めて会っていきなり怒られたのだが、久夛良木さんの言葉は、長谷川からずっと「優しすぎるんだよね」と言われていたこととも重なって、しっくりくるものがあった。

 

自分たちはエキサイティングな仕事ができているだろうか。 多分、できていない。一見、それなりに働きやすい環境だったのかもしれない。だけど明らかにモチベーションが低くなっている人もいた。「何となく楽しくない」、そんな感じの部分が、どんどんどんどん増えてしまったんだろうなと思った。  それよりも、もっと中長期的に成し遂げたいことをちゃんと作ろう。それを発信していかないと面白くない。結果的に誰もついてこなくなる。

 

自主性にも程度がある。ゴールは固定で、手法だけ工夫するレベルもあれば、ゴール自体に自由度を持たせることもある。会社としては、各チームやメンバーに自主性を持ってタスクに取り組んでもらおうとしているので、「何を解くか」ということ自体にモチベーションを持てるかどうかが重要だと考えている。「何を解くか」については本人やチームが決めるべきものだ。経営陣としては強制もできるが、理想的には、本人から自発的に「これを解きたい」と思って取り組んでもらいたい。

 

西川はよく、自分たちを「泳ぐのをやめると死んでしまうマグロ」にたとえている。新しいことを常に取り込み続けていかないと、技術者としても技術としても死んでいる状態になってしまう。

 

採用の際には「自分より凄い」と思う人を採用するという基準を設けている。人材は、良い人材のところに集まってくるものだ。そのためにも、自分たちが最高の人材であることに誇りを持って、磨いていくことが必要だ。

 

200万円あればGPUボードが1枚買える。壁の植物とGPUのどちらがほしいか? PFNの社員は皆絶対にGPUだと言うだろう

 

声優アーティストの第一人者として道を切り拓いた水樹奈々さんの本からは、革新を起こすためにも「基礎を大切にする」ことの重要性、そして「信念を貫く」ことの重要性を教えてもらった。今も彼女のライブのスケジュールは最優先で入れている。音楽にはすごい力がある。自分も頑張らなくちゃいけないという勇気を常にもらい続けて

 

前述のとおり、PFNでは失敗することも推奨している。新しいこと、難しいことに挑戦して失敗がないなんてことはあり得ない。失敗で評価を下げることは絶対にない。むしろ失敗する覚悟を持って事に臨まないのは嫌だ。失敗するくらい難しいことをやってできない可能性が9割あってもいい。我々でなければ実現できないこと、できるかどうかわからないことをやってほしい。

 

自分の経験からしかものが見られない人のことは「経験厨」と呼んでいる。

 

「主役になれる人」が、ちゃんと主役になれるように障壁を取っ払うことのほうに、私は面白さを感じていた。そこでチームのメンバーが何か新しいことをやってくれれば見ていて楽しい。彼らがそこで何の障壁もなくできるだけ全力を出せる環境を作るほうが私には合っている。おそらく、演出家的な面が多分にあるのだろう。